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電動車からの給電による実証実験に酸素濃縮装置を提供しました

昨今、気候変動の影響等も考えられる大規模な自然災害により、生活者の生活環境に支障をきたす事象が相次いでいます。生活者の中には、在宅で医療機器をお使いの患者さまもいることから、国立研究開発法人国立成育医療研究センターやつくば市、川崎市などの自治体では、災害発生時に在宅患者さまが電源確保を中心とした災害マニュアルやガイドブックを準備しています。また、2020年7月に経済産業省、国土交通省、電動車活用社会推進協議会は、災害時における電動車の活用促進マニュアルを公表、その後2022年3月25日に自動車メーカ、医療機器メーカ、在宅医療関連事業者、研究機関の4者による実証体制で、特に災害に伴う停電時に給電需要が高いと考えられる医療機器に関して電動車から安全に給電するための注意事項が整理された「災害時における電動車から医療機器への給電活用マニュアル」がまとめられています。

 この度、このマニュアルの内容を踏まえた上で、在宅医療患者さまが災害時に電動車からの給電により、どの程度の生活環境を保ちながら医療機器を使うことができるかの実証試験が行われることとなり、試験用の医療機器として当社の酸素濃縮装置(3L器と10L器)を提供しました。

 試験は、神奈川工科大学のスマートハウス研究センターで行われ、電動車から給電している状態で複数の医療機器(人工呼吸器、酸素濃縮装置、加温加湿器、吸引器、パルスオキシメーター等)と、電動ベッド、冷蔵庫、扇風機など実際に生活環境で使用する機器を組み合わせて接続して給電品質や運転状態の確認が行われます。スマートハウス研究センターは一戸建てを模した建物で、電動車からの受給電設備、電源分配設備、各種電源監視設備などを備えており、実験はエアコン、電動ベッドなどが設置された一室が使用されます。現場には大勢の関係スタッフとともに多数の医療機器メーカから提供された医療機器が持ち込まれ、当社からは2名のスタッフが立ち会いました。電動車からの給電により医療機器などを動作させ、電源品質等を監視する生の実験現場を経験し、改めて医療機器の安定動作、電源の重要性などを再認識いたしました。

今後、災害時電動車活用時の電動車、医療機器、電気製品の接続に関する注意事項がまとめられ、より具体的な検討が進められていくと思われます。




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